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【肝臓だけじゃない!】5分で分かる!T-Bil検査:総ビリルビン

【肝臓だけじゃない!】5分で分かる!T-Bil検査:総ビリルビン
TAK
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T-Bilについて解説していきますね

「血液検査」は年齢を重ねていくとほとんどの人が体験していますよね!?

おそらく、皆さんは「血液検査」と聞くと、あまり良いイメージをお持ちでないかもしれません。

今は血液検査で非常に多くのことが分かるようになってきました。今まで治療が困難であった病気も、血液検査で早く見つけることによって命を救われた人が数多く存在します。

検査項目にはそれぞれの特性があり、正しく理解することが非常に重要です。

心臓、肝臓、腎臓など、あまり症状がなく突然病気が発覚することも少なくありません。それ以外の病気でも、あともう少し早く分かっていれば。。。という方も。

検診で引っかかり指摘はされたものの何となくそのままにしている場合もありますよね!?

検査に関して疑問などを抱えていても、病院ではうまく聞けなかったりしていませんか!?

そのような人の悩みを解決できるよう、現役の臨床検査技師が詳しく解説しながら記事にしています。

人生100年時代と言われているこの頃、健康寿命を少しでも延ばせるように知識を共有しましょう!

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・T-Bil(総ビリルビン)とは?

T-Bilは赤血球のヘムという成分の代謝産物であり、代謝・合成・排出のどれかに障害があると血液中に増加してくるものです。

主に、肝臓(肝機能)検査という認識の方が多いと思います。その通り、正解です!

毎年行なっている健康診断の結果表にもそのような分類として表記されていますね。

ただ、T-Bilは数種類のBil(非抱合型+抱合型+α)を合わせた総称ですので、肝臓に対して特異性(肝機能障害以外でほとんど上昇しない)はそこそこ高いですが、いくつかの病態が関わっている可能性があることも重要です。

T-Bilの「意外と知られていない」生理学的変動や検査による要因

<異常値を示したとしても、病気!とは限らず日常生活や検査をする過程で起こり得る様々な要因によって検査値が変動すること>をいいます。

T-Bilは日内変動(採血するタイミング、朝夕などで検査値が変わる)、性差(元来、男女で検査値に差がある)や加齢による影響はほとんどないといえますが、注意点があります
*新生児は生後1週間程度上昇(10~20mg/dl)していき、その後は減少するのが普通ですのでご安心ください。

生化学的検査は、採血後に高速で遠心して固形成分(赤血球や血小板など)と液体成分(血清や血漿など)に分離します。検査で用いるのは液体成分の方です。

では、T-Bilが異常高値を示した場合。。。

いくつか病態が考えられますが、主に肝臓・胆道・血液疾患などでは血液中に増加してくる可能性があります。

では、どう判断すれば・・・
訪問者
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肝臓・胆道・血液に機能障害があるかどうか、T-Bilのみでは判断が難しく、他の検査項目を一緒に測定して総合的に解釈します。

・T-Bil検査の目的と関連項目

<肝臓・胆道・血液の機能障害を疑う場合>
詳しい病状や部位を知るために関連項目である<ASTALTLDALPγGTPChEAMYC-Bilなど>と一緒に検査します。

(注)いずれかの障害が認められた場合は原因を特定するために、以下のような追加検査をすることがあります。

肝炎ウイルスマーカーであるB型肝炎(HBsAg、HBsAb、HBeAg、HBeAb、HBcAbなど)やC型肝炎(HCVAbなど)、肝がん関連マーカー(AFP、CEA、CA19-9)など。

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・臨床検査技師の視点でT-Bilを解説

肝臓には主に3つの役割があります。

①体に必要な蛋白質の合成・栄養の貯蔵
②体に有害な物質の分解・排出
③食べ物の消化に役立つ胆汁の合成・分泌

①や②は肝臓の実質(肝臓本体部分)、③は肝臓の実質に加え胆嚢(肝臓の下にある小さい袋)やそれらから伸びている管が関連しています。

T-Bilは主に②③に関連しているといえます。

非抱合型(I-Bil)は間接型Bilといって肝臓で処理される前(血液中)のもの
抱合型(C-Bil)は直接Bilといって肝臓で処理された後(胆汁中)のもの、という特徴があります。
<*厳密的には抱合型+α=直接Bilです。ここでは、ほぼ同意義として扱っていますのでご留意ください>

多くの病院ではT-BilとC-Bilの測定をして、I-Bil=(T-Bil)-(C-Bil)の計算をすることが多いです。病態の鑑別にはAST・ALTと他に関連する項目のセットで判断します。

T-Bilと他の関連項目も異常高値であった場合・・・

肝機能および胆道での排出機能障害があり、さらに別の病気が潜んでいる可能性があります。

T-Bilの上昇(このパターンだとC-Bilも上昇することが多い)にともない顔や目が黄色くなることが多いので分かりやすいかもしれないです。

AST・ALTが基準値の数倍程度であれば軽度の障害ですが、ASTもしくはALTが500以上であった場合はパニック値(早急に処置の必要性あり)として検査室から医師へ連絡します。

さらにAST/ALT比で病態の鑑別や障害度合いの評価をしています。

AST/ALT比が1以上:急性期の肝炎、アルコール性、肝硬変、などなど
AST/ALT比が1未満:慢性期の肝炎、非アルコール性、脂肪肝、などなど
(注)あくまで一般的な解釈であり、検査値の度合いによって診断が変わるため参考程度に見ておいてください。

T-BilとALP・γGTPは異常高値、他は正常値であった場合・・・

胆道での排出機能障害があり、さらに別の病気が潜んでいる可能性があります。

T-Bilの上昇(このパターンだとC-Bilも上昇することが多い)にともない顔や目が黄色くなることが多いので分かりやすいかもしれないです。

と同時に、AST・ALTが正常値であれば、現時点で肝臓の実質への影響は限局的と考えてよいと思います。

T-Bilは異常高値、他は正常値であった場合・・・

稀にT-Bilのみ異常高値(2.0mg/dl程度)の方がいると思います。

原因は不明ですが遺伝的に高めの可能性がある一方、血液疾患の可能性も排除できないので心配であれば一度医療機関の受診をお勧めします。

TAK
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肝臓は「沈黙の臓器」で自覚症状が出にくく厄介。。検査値が上昇してきた際は一度早めに病院を受診しましょう

検査データ報告の裏側

分析機器を用いた検査データには必ず測定誤差が生じます。

例えば、既知濃度100というものを連続20回測定した場合、20回とも100という数字はまず出ません。それを許容誤差といいますが、数%程度生じます。

ですので、少し検査値が変わっても不安に思わなくても大丈夫です。

T-Bilが1.0から1.1に上がったが・・
訪問者
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TAK
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測定誤差範囲なので大丈夫ですよ

ここからは現場の方の苦労を。。。

血液検査を専門としている臨床検査技師が最も大変なのは・・・血液検体と会話できないことです!

何を言っているんだ。。。と思うかもしれませんが

目の前に患者さんがいるわけではないので、今どの程度具合が悪いのか、熱がありそうなのか、顔色はどうなのか、など観察できないのです。

検査データを報告する際は、患者さん個別の前回値(前回の採血結果)や診療録を参照しながら、病態をイメージしています。

病気が進化するとともに治療も進化していきますので、分析に用いる検査試薬や方法も古いものは使えなくなっていきます。

そのためには幅広い知識と豊富な経験が必須となり、日々進化し続ける病気や進歩し続ける検査法、両方に対応しなければならないのです。

基準範囲:0.4~1.5 mg/dL(共用基準範囲を採用)
(注)基準範囲は各病院によって多少異なる場合がありますのでご了承ください。
異常値で疑われる主な疾患:肝炎(急性、慢性、薬剤性、劇症、アルコール性)、(原発性胆汁性)肝硬変、閉塞性黄疸(結石、がん)、肝がん、溶血性貧血、新生児黄疸、などなど