コロナウイルス最新記事!ここをクリック

【専門職が解説】5分で分かる!検査値の基準範囲について

【専門職が解説】5分で分かる!検査値の基準範囲について
TAK
TAK
「基準範囲」について解説していきますね

「血液検査」は年齢を重ねていくとほとんどの人が体験していますよね!?

おそらく、皆さんは「血液検査」と聞くと、あまり良いイメージをお持ちでないかもしれません。

今は血液検査で非常に多くのことが分かるようになってきました。今まで治療が困難であった病気も、血液検査で早く見つけることによって命を救われた人が数多く存在します。

検査項目にはそれぞれの特性があり、正しく理解することが非常に重要です。

心臓、肝臓、腎臓など、あまり症状がなく突然病気が発覚することも少なくありません。それ以外の病気でも、あともう少し早く分かっていれば。。。という方も。

検診で引っかかり指摘はされたものの何となくそのままにしている場合もありますよね!?

検査に関して疑問などを抱えていても、病院ではうまく聞けなかったりしていませんか!?

そのような人の悩みを解決できるよう、現役の臨床検査技師が詳しく解説しながら記事にしています。

人生100年時代と言われているこの頃、健康寿命を少しでも延ばせるように知識を共有しましょう!

Advertisement

基準範囲とは

①健常と思われる一般の方を数十万人(規模はその時によって変わります)集めて検査値を測定
②その中で高値域と低値域の端っこ2.5%ずつを切り落としたものから平均値を算出

その平均値から高値側かつ低値側へ残り95%のデータが入るように設定したものが基準範囲になります。

ざっくりとお話しましたが、、、要は、健常と思われる方々でも極端に高い・低い部分を含めないで算出するということです。

では、その健常と思われる方々はどのように選ばれるのかというと、潜在異常値除外法という原則原理が適用されます。

潜在異常値除外法の原理
*下記の条件に1つでも当てはまる人は対象者にはなれない
<緩め>               <厳しめ>
14日以内の入院歴           既往歴がある       

BMI ≧28kg/m2              BMI >25kg/m2
飲酒量 ≧75gエタノール換算/日      飲酒量 ≧酒一合/日
喫煙 >20本               喫煙あり
慢性疾患の定期服薬がある        定期服薬がある
                    収縮期血圧 ≧130mmHg
                    拡張期血圧 ≧85mmHg

基準範囲っていろいろあるんだ。。。
訪問者
訪問者
TAK
TAK
そうなんです。ただ、世の中に出回っている基準範囲そのものがいくつかあって、病院ごとに採用しているものが違う現状があるんです。

今までは上記した方法で独自に基準範囲を設定していたため病院ごとに値が若干違っていました。

まだまだ時間はかかると思いますが、最近は学会などが主導して検査値の統一化を図る動きが活発化しています。基準範囲に関しても、「共用基準範囲」なるものを作成して全国の病院で共有しましょう、という動きが既になされています。

<注意事項>
基準範囲の適正年齢は20~60歳程度と言われています。
小児は独自の基準範囲が存在し、高齢者は基準範囲から外れてしまう(加齢とともに多くの検査項目で高値傾向となります)可能性がありますのでご留意ください。

検査データは基準範囲と臨床判断値で決断する

医師が診察をする際、検査値に対する指標が必要です。その指標には大きく基準範囲と臨床判断値があります(分野によって細分化されている)。

「基準範囲」は、かつては正常範囲という名称が主流でした。しかし、「正常」という言葉は、あたかも健康であるという大きな誤解を与えるとして使用されなくなりつつあります。あくまで健康と思われる方々と同じくらいのデータかどうかの物差しであり、病気であるかはまた別問題であるという認識が必要です。

「臨床判断値」は、将来的に発病が予測されうる値として扱われるため一定の対応(診断、予防、治療、予後などに用いる)が要求されるものです。簡単にいいますと、病気になりたくなければ臨床判断値を越えてはならず、また近づいてきた時点で注意した方が良いものと考えましょう。

また、臨床判断値は大きく3つに分かれていますので、説明します。

①カットオフ値(診断閾値)

特定の疾患や病態に対して特異性の高い検査法で測定された値のことを指します。

簡単にいいますと、検査法(項目)によってはこの値以上(陽性)であれば病気、未満(陰性)であれば病気ではないと判断されるということです。

②治療閾値

治療介入が必要と判断される値のことを指します。

簡単にいいますと、既に病気を発症していて、これ以上値が悪くならないように治療したり方針を決める(経験則から設定している場合が多い)というものです。

③予防医学的閾値

特定の疾患発症リスクが高いと予測され、予防的に一定の対応が必要とされる値のことを指します。

簡単にいいますと、閾値を超えても病気ではないけど、そのまま放置しておくと将来的に病気になってしまう可能性が高い(生活習慣病などに汎用される)と判断されるということです。

臨床診断値は非常に繊細さが求められるため、学会などが中心となって定期的に見直しが行なわれています。

また、その時代や人口分布、細かい情報などをかき集めて論議がなされているため、ここでは軽く触れる程度にさせて頂きました。

Advertisement

基準範囲一覧表

*基準範囲について一覧表を作成しましたが、病院によって数値が若干異なる場合がありますのでご留意ください。

生化学部門

項目名基準範囲項目名基準範囲項目名基準範囲
AST
(GOT)
13~30 U/LAMY44~132 U/LHDL40以上
ALT
(GPT)
男性:10~42 U/LTP6.6~8.1 g/dLLDL140未満
女性:7~23 U/LALB4.1~5.1 g/dLFe40~188 μg/dL
LD124~222 U/LUA7.0以下Ca8.8~10.1 mg/dL
ALP106~322 U/LUN8~20 mg/dLMg1.8~2.3 mg/dL
γGTP男性:13~64 U/LCRE男性:0.65~1.07 mg/dLIP2.7~4.6 mg/dL
女性:9~32 U/L女性:0.46~0.79 mg/dLNa138~145 mmol/L
ChE男性:240~486 U/LT-Bil0.4~1.5 mg/dLK3.6~4.8 mmol/L
女性:201~421 U/LC-Bil0.0~0.2 mg/dL Cl101~108 mmol/L
CK男性:59~248 U/LT-Cho125~219 mg/dL  
女性:41~153 U/LTG35~149 mg/dL  

免疫部門

項目名基準範囲項目名基準範囲項目名基準範囲
CRP0.00~0.14 mg/dL    

 ひとまず記事にした検査項目について作成してみましたが、今後も増やしていく予定ですので参考にして頂けると幸いです。