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【なぜ善玉!?】5分で分かる!HDL検査:高比重リポ蛋白

【なぜ善玉!?】5分で分かる!HDL検査:高比重リポ蛋白
TAK
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HDLについて解説していきますね

「血液検査」は年齢を重ねていくとほとんどの人が体験していますよね!?

おそらく、皆さんは「血液検査」と聞くと、あまり良いイメージをお持ちでないかもしれません。

今は血液検査で非常に多くのことが分かるようになってきました。今まで治療が困難であった病気も、血液検査で早く見つけることによって命を救われた人が数多く存在します。

検査項目にはそれぞれの特性があり、正しく理解することが非常に重要です。

心臓、肝臓、腎臓など、あまり症状がなく突然病気が発覚することも少なくありません。それ以外の病気でも、あともう少し早く分かっていれば。。。という方も。

検診で引っかかり指摘はされたものの何となくそのままにしている場合もありますよね!?

検査に関して疑問などを抱えていても、病院ではうまく聞けなかったりしていませんか!?

そのような人の悩みを解決できるよう、現役の臨床検査技師が詳しく解説しながら記事にしています。

人生100年時代と言われているこの頃、健康寿命を少しでも延ばせるように知識を共有しましょう!

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・HDL(高比重リポ蛋白)とは?

HDLはコレステロールの一種で細胞膜やホルモン分泌に不可欠な物質であり、腸で吸収され肝臓で変換・分解されます。

脳、内臓や筋肉などに多く、外部(食事など)からの摂取が主な供給源となっています。機械でいうと「油」と同じ作用なので血液中では一定濃度を保つ必要がありますが、吸収や代謝が悪くなると変動してくるものです。

主に、脂質(生活習慣病)検査という認識の方がいらっしゃると思います。その通り、正解です!

毎年の健康診断でも「脂質検査」などと表記されている項目だと思いますが、診断の補助項目としても非常に有用とされています。

ただ、HDLはある特有の臓器などに対して特異性(ある臓器以外にほとんど存在しない)はなく、異常値を示した場合、脂質代謝機能以外に肝臓や胆道などの疾患、動脈硬化、毛細血管閉塞や胆石など悪影響を及ぼす可能性があるということも重要です。

HDLの「意外と知られていない」生理学的変動や検査による要因

<異常値を示したとしても、病気!とは限らず日常生活や検査をする過程で起こり得る様々な要因によって検査値が変動すること>をいいます。

HDLは日内変動(採血するタイミング、朝夕などで検査値が変わる)、性差(元来、男女で検査値に差がある)や加齢による影響はほとんどないといえます
*性差は若干ですが男性<女性という感じはします

生化学的検査は、採血後に高速で遠心して固形成分(赤血球や血小板など)と液体成分(血清や血漿など)に分離します。検査で用いるのは液体成分の方です。

では、HDLが異常値を示した場合。。。

いくつか考えられますが、脂質代謝関連疾患、他には肝疾患、先天的な家族性(遺伝子)疾患、糖尿病、甲状腺および副腎皮質異常の疑いなど、があると思います。

どれくらい悪いのか・・・
訪問者
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身体のどこに障害があるかは、HDLのみでは判断が難しく、他の検査項目を一緒に測定して総合的に解釈します。

・HDL検査の目的と関連項目

<脂質代謝疾患を疑う場合>
詳しい病状や部位を知るために関連項目である<T-ChoTGLDLなど>と一緒に検査します。

<肝・膵疾患を疑う場合>
詳しい病状や部位を知るために関連項目である<ASTALTLDALPγGTPAMYTPALBなど>と一緒に検査します。

さらに、病態にもよりますが、脂質異常症(高脂血症)の指標として「T-Cho、TG、HDL、LDL、nonHDL」の測定値から計算して病型Ⅰ~Ⅴを分類します。
*nonHDL=(T-Cho)-(HDL)

特に、検査結果が【LDL ≧140 mg/dL、HDL <40 mg/dL、TG ≧150 mg/dL、nonHDL ≧170 mg/dL】のうち複数当てはまる方は要注意となりますので放置しないようにしましょう。

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・臨床検査技師の視点でHDLを解説

HDLは腸で吸収したコレステロールから肝臓で代謝・変換されて血液中へ放出されます。

その最大の功績は【余分なコレステロールを回収する】という仕事をしているからであり、いわゆる「善玉」たる所以ですね。なので、HDLが不足すると余分なコレステロール回収されず悪さをしてしまうのです。

良いイメージをお持ちの方が多いと思います。

細胞膜の維持やホルモンバランスなど身体の循環作用にも不可欠であるため、不足しても多すぎても身体に良くありません。

ですので、病院での血液検査ではスクリーニング検査(どこかに異常がないかどうかチェック)として用いられます。

主に、脂質代謝異常症を疑う場合に多いと思いますが、他に肝胆道系疾患、脳や心臓の血管障害などにも注意が必要です。

HDL値が変動(低下もしくは上昇)した場合、必ずといってよいほどHDL値だけではなく他の検査値も変動(低下もしくは上昇)しているはずです。

HDLが異常低値であった場合・・・

低栄養(極度なダイエットなど)や術後などでも低値となりますが、生活習慣病、肝障害(合成力低下)や甲状腺機能亢進症(過剰な代謝)を発症している可能性があります。

低値の状態が続くと脳・心臓血管障害などを引き起こし、最悪の場合には脳梗塞や心筋梗塞となる可能性もあるため注意深く見る必要があるでしょう。

高い場合も同じですが、低い場合もT-Choは成分(HDL、LDL、nonHDLなど)のバランスが大事です。具体的にHDL値がいくつ以下などでパニック値(早急に処置の必要性あり)という基準はありません。

HDLが異常高値であった場合・・・

「善玉なんだから高いのは良い」ではなく、脂質代謝異常を発症しており、さらに合併症が潜んでいる可能性があります。

HDLはある蛋白質が欠損すると体内に溜まっていきます。

高い状態が続くと動脈硬化を抑えるよりも進行させている可能性が高いと言われており、脳・心臓血管障害から最悪の場合には脳梗塞や心筋梗塞となる可能性もあるため注意深く見る必要があるでしょう。

欠損に関しては遺伝要素が大きいとされていますので、家族歴などにも注意しましょう。

TAK
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HDL値が低下(上昇)してきた際、一度早めに病院を受診しましょう

検査データ報告の裏側

分析機器を用いた検査データには必ず測定誤差が生じます。

例えば、既知濃度100というものを連続20回測定した場合、20回とも100という数字はまず出ません。それを許容誤差といいますが、数%程度生じます。

ですので、少し検査値が変わっても不安に思わなくても大丈夫です。

HDLが71から72に上がったが・・
訪問者
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TAK
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測定誤差範囲なので大丈夫ですよ

ここからは現場の方の苦労を。。。

血液検査を専門としている臨床検査技師が最も大変なのは・・・血液検体と会話できないことです!

何を言っているんだ。。。と思うかもしれませんが

目の前に患者さんがいるわけではないので、今どの程度具合が悪いのか、熱がありそうなのか、顔色はどうなのか、など観察できないのです。

検査データを報告する際は、患者さん個別の前回値(前回の採血結果)や診療録を参照しながら、病態をイメージしています。

病気が進化するとともに治療も進化していきますので、分析に用いる検査試薬や方法も古いものは使えなくなっていきます。

そのためには幅広い知識と豊富な経験が必須となり、日々進化し続ける病気や進歩し続ける検査法、両方に対応しなければならないのです。

基準範囲:40 mg/dL以上(某学会ガイドラインを採用)
(注)基準範囲は各病院によって多少異なる場合がありますのでご了承ください。
異常値で疑われる主な疾患:高脂血症(生活習慣病など)、肝硬変(閉塞性肝疾患)、家族性(遺伝性)脂質異常症、甲状腺および副腎皮質異常症、などなど