コロナウイルス最新記事!ここをクリック

【早期発見が大事!】5分で分かる!HCV抗原・抗体検査:C型肝炎ウイルス

【早期発見が大事!】5分で分かる!HCV抗原・抗体検査:C型肝炎ウイルス
TAK
TAK
HCVについて解説していきますね

「血液検査」は年齢を重ねていくとほとんどの人が体験していますよね!?

おそらく、皆さんは「血液検査」と聞くと、あまり良いイメージをお持ちでないかもしれません。

今は血液検査で非常に多くのことが分かるようになってきました。今まで治療が困難であった病気も、血液検査で早く見つけることによって命を救われた人が数多く存在します。

検査項目にはそれぞれの特性があり、正しく理解することが非常に重要です。

心臓、肝臓、腎臓など、あまり症状がなく突然病気が発覚することも少なくありません。それ以外の病気でも、あともう少し早く分かっていれば。。。という方も。

検診で引っかかり指摘はされたものの何となくそのままにしている場合もありますよね!?

検査に関して疑問などを抱えていても、病院ではうまく聞けなかったりしていませんか!?

そのような人の悩みを解決できるよう、現役の臨床検査技師が詳しく解説しながら記事にしています。

人生100年時代と言われているこの頃、健康寿命を少しでも延ばせるように知識を共有しましょう!

Advertisement

・HCV(C型肝炎ウイルス)とは?

HCVはC型肝炎ウイルス(Hepatitis C Virus)の略語で、肝臓の細胞に感染して破壊してしまう厄介なものです。

感染経路は、輸血や注射針の使いまわしによる血液・体液の侵入
などがあります。感染者の体液を触れた程度では感染しませんが、傷口からの侵入や粘膜感染には注意が必要です。

(注)輸血製剤は検査技術の進歩により感度の高い検査によって安全性が確保されたものを提供するようにしています。が、残念ながら100%防げるわけではありません。。。

ということで、検査の種別としては「感染症検査」という認識の方がほとんどですよね。その通り、正解です!

毎年の健康診断で常に実施しているわけではありませんが、任意で申し込みをすれば「感染症検査」として実施可能です。
また、健康診断以外でも地方自治体や保健所で匿名による無料検査が可能ですので、心当たりがあれば早めに検査しましょう。

ただ、HCVは感染しても症状が出る場合(急性感染)と出ない場合(持続感染)があります。主な症状は、全身の倦怠感、嘔吐、悪心、黄疸などです。

・<急性感染>はその多くが一過性の症状後に免疫機能で収束します。特に症状がある場合は早めに検査しましょう。
・<持続感染>は不顕性期(症状がない状態)を経て徐々に肝臓へダメージを与えることが多く、中には慢性肝障害(肝硬変、肝がん)を発症する場合があります。
HCVは厄介なウイルスですが、医療の進歩とともに治療(ウイルスを排除する)が可能です。定期的に検査し、慢性肝障害が進行する前に薬剤でウイルスを叩くことが重要

なのです。

HCVの「意外と知られていない」生理学的変動や検査による要因

<異常値(陽性)を示したとしても、病気!とは限らず日常生活や検査をする過程で起こり得る様々な要因によって検査値が変動すること>をいいます。

HCVは「日内変動(採血するタイミング、朝夕などで検査値が変わる)、性差(元来、男女で検査値に差がある)や加齢による影響はほとんどない」といえます
*HCV検査に関する偽陽性反応は(本来、陰性であるものが一定の条件のもと陽性として出てしまう現象)ほぼないと考えてよいかと思います。

感染症検査は、採血後に高速で遠心して固形成分(赤血球や血小板など)と液体成分(血清や血漿など)に分離します。検査で用いるのは液体成分の方です。

では、HCVが陽性を示した場合。。。

HCV感染症疑い(確定にはいくつかの検査が必要)、肝障害疑い(急性、慢性、肝硬変、肝がん)など、があると思います。

どうしたら良いのか・・・
訪問者
訪問者
まずは、「HCV感染が確定」かどうか、他の検査項目を一緒に測定して総合的に解釈します。

・HCV(C型肝炎ウイルス)検査の目的および現状

HCV感染症と診断するためには以下の条件が必要になります。

①スクリーニング検査(HCV抗体検査:陽性)
②確認試験(HCVコア抗原検査もしくはHCV-RNA定量:陽性)*
*医療機関によっては実施していない項目なのでご留意ください

スクリーニング検査

スクリーニング検査とは、最も感度の高い検査法を用いて陽性者を見落とさないことが目的であり、現在は<HCV抗体(第2および3世代)>を検出する(化学発光酵素免疫測定法:CLEIA)が主流です。(第1世代より高感度)

<説明>
HCVを抗原といい、抗原が体内に入ると抗体が産生されます。現時点では、その産生されたHCV抗体を検出することが最も高確率となっています。

問題は、抗体価(抗体の量)が少量であった場合の見落とし、または、過去に感染して治癒した場合も陽性反応を示す可能性がある(再検査なども実施していますがあり得ないとは言い切れません)ということです。

スクリーニング検査で陽性(判定保留も含む)と判定されてしまった方は、確認試験が必要となります。
*なお、スクリーニング検査で初回陰性でも、不安な方(特に肝機能検査値(AST,ALT)が高値の方)は数カ月後に再検査をお勧めします。(ごく微量であった場合検出できない可能性があるため)

確認試験

確認試験とは、感度から正確性へシフトさせた検査法であり真陽性者を確定させることが目的であります。

<説明>
HCVコア抗原検査
・特殊な試薬を用いてHCV外枠の粒子を破壊し、内部にある蛋白質を抽出して測定します
。この蛋白質がHCVコア抗原です。よって、HCVコア抗原が陽性であれば、現在、HCVに感染している証拠になります。
HCV-RNA定量検査
・血液中のHCVのウイルス量を測定します。よって、これで検出されれば、現在、HCVに感染している証拠になります。

確認試験で陽性と判定されてしまった方は、HCV感染症として早期回復(悪化防止)を目指し今後の治療を医師と相談しましょう。

Advertisement

・臨床検査技師の視点でHCV(C型肝炎ウイルス)を解説

HCVは体内から完全に消すことが難しいとされてきましたが、最近は可能となりつつあります。

日本では血液もしくは体液を介しての感染(輸血、針刺し、刺青など)が最も多く、また、感染初期に症状が出て気付けばよいのですが、しばらくすると多くは免疫機能によって収まってしまうため未検査の方もいるのではないかという印象です。

最も危険なのは、HCVは肝がんへの移行確率が他のウイルスより高いことで、そのため注意が必要です。

医療の進歩とともに早期発見できれば健康な方と同じくらい寿命が延びるとされているため、早期検査・早期治療がキーポイントとされています。

日本のHCV感染者数は、2019年の時点で約150~200万人。年代別では高齢(60代など)ほど多い傾向にありますが、HCVの持続感染は5~10年かけて肝機能障害をもたらすため年齢の経過(さらに免疫力も低下)とともに症状が出始めてきたのかなと感じています。

また、肝がんで死亡した方の7~8割はHCVに感染しているという報告も出てきているため注意しましょう。

なにはともあれ感染しないことが最も大事なことなので、しっかりとした知識と予防が肝心ですね。

HCV検査は定期的にチェックするのが理想ではありますが、なかなか難しいのが現状です。

当院でも体調を崩されて来院(もしくは肝機能異常を指摘されて精密検査)した際、医師の判断でHCV検査を実施したところ感染(陽性確定)が発覚したケースが多いように感じます。

HCV検査で陽性が確定した場合、その多くが急性(慢性)肝障害を発症している可能性が高いため生化学的検査値も変動(低下もしくは上昇)しているはずです。

HCVが陽性(確定)であった場合・・・

この時点で早期発見(軽度の肝障害)or時間経過後(肝硬変もしくは肝がん)かで変わると思いますが、どちらにせよ薬剤による治療が早急に必要であることには変わりありません。

体内にHCVが存在している状態から薬剤治療によってウイルスを排除しましょう。

<他の生化学的検査>
生化学的検査では肝機能(AST,ALT,γGTP,T-Bil,C-Bil)が変動していることが多い。

HCVが陰性であった場合・・・

HCVに感染していない可能性が高いと思います。

ただ注意して頂きたいのは、現在のスクリーニング検査は年々進化しており感度も高くなっていますが、陰性でも心当たりのある方は必ず再検査(数か月後)をしてほしいということです。

TAK
TAK
HCV検査で陽性と診断された際、必ず早急に病院を受診しましょう

検査データ報告の裏側

分析機器を用いた検査データには必ず測定誤差や疑似反応が生じます。

例えば、既知濃度100というものを連続20回測定した場合、20回とも100という数字はまず出ません。それを許容誤差といいますが、数%程度生じます。

また、定性検査(陽性や陰性)でも少なからず疑似反応で再検査をする場合があります。

疑似反応はどれくらいあるのか・・
訪問者
訪問者
TAK
TAK
1%以下ですが念のため再検査も実施しています

ここからは現場の方の苦労を。。。

血液検査を専門としている臨床検査技師が最も大変なのは・・・血液検体と会話できないことです!

何を言っているんだ。。。と思うかもしれませんが

目の前に患者さんがいるわけではないので、今どの程度具合が悪いのか、熱がありそうなのか、顔色はどうなのか、など観察できないのです。

検査データを報告する際は、患者さん個別の前回値(前回の採血結果)や診療録を参照しながら、病態をイメージしています。病気が進化するとともに治療も進化していきますので、分析に用いる検査試薬や方法も古いものは使えなくなっていきます。

そのためには幅広い知識と豊富な経験が必須となり、日々進化し続ける病気や進歩し続ける検査法、両方に対応しなければならないのです。

基準範囲:陰性(1.0 C.O.I(Cut Off Index)未満)
(注)基準範囲は各病院によって多少異なる場合がありますのでご了承ください。
陽性で疑われる主な疾患:C型肝炎(急性型、慢性型、肝硬変、肝がん)、など